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英語リスニングのおすすめ勉強法 弱点克服のためのおすすめアプリ・教材

 

・日本人は英語習得に向いていない?リスニングは特に苦手?

英語リスニングは日本人が特に難しいと感じるものです。また、勉強法もあまり確立されていません。日本の英語教育は、リーディングとライティングが中心で、スピーキングとリスニングはやや軽視されていると言えるかもしれません。最近でこそ、傾向は変わってきているのかもしれませんが、いずれにせよ日本語と英語には共通項が非常に少ないため、やはり日本人の英語習得にはおおきなディスアドバンテージがあると言わざるを得ません。

日本人は脳科学的にも、英語学習に不向きであるということが、解明されつつあります。先ずは、英語と日本語の音域の違いです。日本語の周波数は125~1500ヘルツですが、一方で英語の周波数は2000~12000ヘルツと比較的高めです。この音域の大きな違いが日本人に英語を聞き取りにくくしている要因と考えられています。

幼児期であれば、この音域も聞き取りやすいのですが、長期間にわたって日本語の母音がベースの低い音域に定着して、結果として、高い周波数帯を聞き分ける能力が著しく低くなってしまっているのです。やはり、日本語だけを話し、聞いて、生きてきたので、必要のないものはそぎ落とされているのです。

また、個人差はありますが、語学学習に関してはおおよそ10歳までにやっておく必要があるともいわれており、特にスピーキングは、10歳以上になってから英語勉強を開始しても、ネイティブと同じレベルでスピーキングすることは非常に難しいといわれています。正直に言うと、アメリカ人のようにスピーキングやリスニングをおこなうことは、なかなか難しいということを、現実として受け止める必要もあります。

では、大人になってからのスピーキングとリスニングの能力向上は、あきらめなければならないのかというと、そうではありません。しっかりとした勉強法を選択することが出来れば英語スピーキングとリスニング力は高まります。ネイティブとまではいかなくとも、やや“クセ”は残りますが、ビジネス等でも十分使える英語力を身に着けることが出来ます。それには、適切な弱点把握と勉強法があるので、そのポイントをしっかりと抑えて勉強することが重要となってきます。

・日本語にない発音法をしっかりと認識しよう

英語には全部で16個の母音と、24個の子音があり、これはほとんどの日本人になじみがありません。さらに言うと母音には、2重母音、3重母音、R性母音などの特殊なものがあるので、幅はこれより広がってきます。そもそもの音が違うことに加えて、リンキングやリズムの違い等で、思いもしない発音をされることもあります。

当たり前と感じるかと思いますが、日本語に無い音を私たち日本人はまったく認識できません。聞き取れない音は、日本語にある音の中で一番近い音に変換されてしまい、カタカナをベースとしたカタコト英語を話すようになります。繰り返しになりますが、知らないものは当然認識することができないので、認識出来るようにそれらの発音の方法を正しく知って、習得する必要があります。下記で、日本人が英語リスニングを苦手とする理由を日本語にはほとんどない発音という観点でまとめましたので、何がボトルネックとなっているのかを確認しましょう。

①       日本語では使わない音が存在しているため

日本語はとてもはっきりとした母音のみで構成されています。一方で、英語は日本人にとってはとても曖昧に聞こえる発音が、上述したようにとても多いのです。日本語は5個の母音のみで話されていますが、英語は母音と子音を合わせて40個も音があります。

たとえば、下記はふたつとも日本語の「あ」に近い音ですが、/ae/ と /ə/の違いをスピーキングやリスニングで使い分けられる人はほとんどいないと思います。特に/ə/は、弱い発音をするという考え方があまりない日本人にとっては、習得ハードルが高いと思います。/ə/(シュワーとよばれている)は、about(~のあたりに /əˈbɑʊt/)の発音で使われます。この音は、唇を自然に開いてリラックスした状態で、舌の最も高い位置が舌の真ん中にくるようにして発音します。これは英語ではとても良く使われる音であり、かなり重要ですが意識して使うのは難しいですよね。

また、子音の発音に関しては、/r/ と/l/、/θ/ and /s/、/n/ and /ng/等、やはりなじみが全くないので、単純にリスニングで聞き分けることですらとても難しいです。特に、θは舌先を上の前歯にあてて、そのすきまから空気を出して発音します。長い文章の間であらわれると、発音することが本当に難しいです。think /θɪŋk/とシンプルにひと単語を発音するだけであれば、それほど問題はないのですが。

このように、同じような音であってもしっかりと違いを認識して、自分で発音してスピーキングが出来るように勉強法を確立していないと、リスニングも出来るようになりません。

②       英語は短縮されて聞こえづらくなる

2つの単語からなる語句が発音されるときにつながって、一つの単語のように聞こえることが多くあります。英語は短縮形が本当に良く見られ、これも日本人が英語リスニングを苦手に感じる要因となっています。ですが、短縮されるということをわかっていれば、聞こえるようになるので、それをしっかりと認識しましょう。

例えば、I am はI’m(アイム)となり、you areはyou’re(ヨーア)となります。be動詞は前に来る主語と結びつきやすい傾向があります。willやwouldも主語とくっつきがちです。また、notも助動詞と結びついて短縮されるので、これらも同様に耳で覚えていないと聞き取れるようになりません。

③       英語は音が脱落して消えることで聞こえづらくなる

英語は一つひとつの単語が日本語とは違って、しっかりと発音されません。特に話すスピードが早いネイティブの会話では、単語のつなぎ目で同じ音か似た音が連続する場合、前の音は実際には発音されないという脱落音のルールがあります。それを認識することができないと、いつまでたっても英語リスニング力は高まりません。

たとえば、同じ子音が続く場合は、前にある子音が聞こえなくなります。take careはテイ・ケアと発音されます。私たち日本人の感覚ではテイク・ケアだと思いますが、これを予想していると、なかなか聞き取ることが出来ません。

④       英語は弱く発音されることで聞こえづらくなる

日本人の英語リスニング力が高くない理由の一つとして、「弱形」の存在を知らないことも挙げられます。英単語には、「強形」と「弱形」という2つの発音をもつものがたくさんあるのです。たとえば“to”は、「トゥー」と発音すると日本の英語教育では習います。ですが、“to”は、しばしば「タッ」と短く発音します。すなわち、私たちは強形の「トゥー」のみを学び、「タッ」という弱形をしっかりと学ばないため、うまく聞き取ることが出来ないのです。

弱形を持つ単語は、前置詞・代名詞・冠詞・接続詞・助動詞などが中心であり、名詞や動詞に関しては、そういったケースはありません。「ネイティブの会話は速すぎて聞き取ることができない」と感じている人は多いと思いますが、実際には弱形になったことで、「短く」なっているのです。

良く出てくる「弱形」は覚えておいてください。

of「(ァ)ヴ」、and「(ァ)ン」、with「ワズ」、in「(ァ)ン」、on「(ァ)ン」、at「(ァ)ト」have「(ァ)ヴ」、do「ドゥ」
弱形があり、私たちが知っている発音と違うことをしっかりと認識すれば、リスニング力は驚くほど向上すると思います。

⑤       英語は音が連結することで聞こえづらくなる

簡単に言うと、前の単語の最後の音と、次の単語の最初の音がつながることで音に変化が生まれることを指します。なぜ連結してしまうかは、『その方が話しやすいから』という理由です。この「連結」のパターンが知れば知るほど、英語リスニングも上達し、苦手意識を克服できます。特に、英語は子音の後に母音が続くケースでは、十中八九で連結してきますので、このルールをしっかりと意識しながらリスニングに取り組んで下さい。

連結する例にも目を通しておいて下さい。

that I「ザライ」、man is「マニズ」、wonder if「ワンダーリフ」、they are (they're) 「ゼァー」、men are「メナー」、women are「ウィミナー」、send you「センヂュー」、decided yet 「ディサイヂェッ」、both of us「ボウソヴァス」、make a contract「メイカ」、some of「サモヴ」

⑥       英語は音が同化することで聞こえづらくなる

これは、単語がくっつくことによって、まったく別の音に変わってしまう音の変化を指します。たとえば、want toは「ワナ」と発音されます。これはもはや、文字のうえでも「wanna」と書かれることがあるほど、一般的に良く知られた音声変化となっています。「going to」が「gonna(ガナ)」、「got to」→「gotta(ガダ)」、「want you(ウォンチュー)」とうもよく使われるもので、非常にポピュラーです。

・英語リスニングが出来ない他の理由は?

今回はある程度、勉強をした方が、さらにレベルアップするにはどのようなポイントを意識して、勉強法を確立すればいいのかという視点で、考えていたので今までは“音”の部分にポイントを絞っていました。ですが、もちろん“音”以外にもボトルネックがあるので、英語リスニングを苦手と感じる大きな要因を他にもいくつか挙げてみます。

そもそも、圧倒的に語彙力(単語力)が足りない
音は聞き取ることが出来ても、文法の理解が足りない
英語の順番で意味を把握できない(日本語と英語で語順が違うため)

どれだけ、正確に音をとらえられたとしても、単語力、文法力、英語の語順への慣れといった、英語の勉強における幹の部分がしっかりしていないと、英語リスニングはできません。言い換えるならば、体の体幹のようなものでしょうか。

なにごともそうだと思いますが、出来ないことを出来るようにするプロセスでもっとも大事なことは、自分が何を出来ないのかを正確に理解することだと思います。つまり、リスニング力を向上させるためには、何よりもまず「なぜ英語を聞き取ることができないのか」という理由を分析して、自分はこれが“出来ない”ということをしっかりと受け止めないといけないですよね。弱点が分からないと、それに合った勉強法をしっかりと選択できません。

この点は、本当に重要なので、自分と向き合ってどのポイントをクリアすれば、英語リスニング力が向上するかを良く分析してみてください。もちろん複数の要因が合わさっているケースもあると思います。これらをしっかりと認識したうえで、これからおすすめする勉強法にチャレンジしてみてください。

・英語リスニング力を向上させる勉強法

日本語にない発音法を捉えられない場合の勉強法

日本語にない発音法を捉えられないケースの勉強法は、とにかく出会う単語や連語がどのように発音されているか一つ一つ経験していく事だと思います。

この弱点克服におすすめの勉強法は、『スタディサプリ ENGLISH』 だと思います。株)リクルートが運営するもので、アプリストアの教育カテゴリーにおいて、ランキング1位を獲得したこともある、かなり人気な英語学習アプリとなっています。『スタディサプリ ENGLISH』 は、英語学習アプリの中でもとても効果の高いもので、コストパフォーマンスの高いアプリです。

アプリで設定することにより、音声の速さも自分にあった速度に変えることができるので、自分が聞き取れなかったパートが明確に把握できるようになります。アプリ側のAIが、非常に秀逸なモノとなっており、学習データから弱点をこまかく分析し、フィードバックを返してくれます。弱点の把握がしっかりと出来ることがとてもいいポイントです。“彼を知り己を知れば百戦殆うからず”ということですね。判明した弱点を克服するため、専用トレーニングを作成してくれるので、弱点克服を出来る勉強方法が勝手につくられるといったイメージです。AIの発達がすさまじくて、驚くばかりです。

圧倒的に語彙力(単語力)が足りない場合の勉強法

「知らない単語が多くて聞き取れない」という人は、英語リスニングの勉強にくわえて、単語力(語彙力)を高める勉強法をおすすめします。おすすめの教材は、DUO 3.0です。DUOは、他の基礎的な単語帳と比べると、口語的な表現にフォーカスされていると思います。
Amazon等の評価も、とても高い英単語帳で、基礎づくりにピッタリかと思います。

また、アプリを使って覚える勉強法もおすすめです。とくに、英単語の暗記には【Quizlet】というアプリが、かなりおすすめとなってきます。【Quizlet】でサクッと単語を覚えていくことで、いつでもどこでも安く単語を覚えることができます。

音は聞き取ることが出来ても、文法の理解が足りない

音は聞き取ることが出来ても、文法の理解が足りないケースでのおすすめの勉強法は、Duolingoというアプリを使うことです。とてもポピュラーな英語学習アプリです。英文法だけでなく、いろいろな角度から英語を勉強できますが、英文法は「現在完了形」「不定詞」など、様々なカテゴリーが用意されており、苦手な部分も個別にセレクトすることも出来ます。このアプリでは、カテゴリーごとに英語の勉強をゲーム感覚で実践することができることもおすすめです。

直感的なインターフェースとなっているのでとても使いやすく、いろいろな方法で英語を勉強することができます。文法の勉強というと、難しい解説を読みながらかっちりと勉強することを想像しがちですが、このアプリを使えば、問題を解くプロセスで自然に英文法の知識を獲得していくことが出来ます。

英語の順番で意味を把握できない(日本語と英語で語順が違うため)

聞き取れるけど英語の語順で即座に意味が頭に入ってこないケースのおすすめ勉強法は、前から理解していくことを普通のことにするために、日本語の語順になおすことをせずに、たくさん英語を聞き続けることです。これは、かなり体育会系な勉強法です。ですが、前から理解していくことが普通になれば、英語リスニングでの理解度がまったく違ってきます。

英語の世界では、説明を加えるときに後ろに情報が付加されて、修飾されることがよくあります。

たとえば、下の例のように、a movieやthe manを後ろから修飾しています。

a movie interesting enough to see many times

何度見てもおもしろい映画

the man running in the rain

男性が雨の中を走っている

はじめは、ゆっくりでいいので、英語の語順で前から理解するようにトライしてみてください。

おすすめのアプリは、“リスニングドリル”です。TEDなどの動画を教材として組み入れた英語リスニングアプリで、英語と日本語の字幕を同時に確認することが出来ます。単語を検索して日本語の意味を調べる手間が省け、勉強の効率もかなり高まります。さらに、再生スピードの変更やリピート機能も搭載されているため、勉強する人のことを真摯に考えた、秀逸なアプリだということが出来ます。

このアプリを利用して、何度も英語リスニングをすることは、最短距離で能力を向上する勉強法です。はじめは、なかなかうまく聞き取れないことも多いと思いますが、練習あるのみです。

英語リスニングのおすすめ勉強法 まとめ

今回は『英語のリスニングが向上しない理由』(知らない音、単語力、文法力、英語の語順)とそれに対処するための弱点別勉強法を説明してきました。

何をするにも、自己分析は本当に重要です。自分にはどんな能力が足りないのかを、しっかりと把握して、それに合わせた最適な勉強法を選択して、英語リスニング力を向上させて下さい。

みなさんの英語リスニング力が向上することを願っています!

貸借対照表(バランスシート/BS)の英語表現

 

会計英語は、ある種専門的な単語であり、その勉強を特別に行わないとビジネスで困ることがあると思います。今回は会計英語を学びつつ、経理知識も簡単に解説していきたいと考えています。

 

・資産の部の会計英語

 

先ずは、貸借対照表(バランスシート/BS)の左側に関する会計英語ですが、そもそも資産の部は流動資産と固定資産に分類されます。

 

流動資産か固定資産の分類は、1年ルール(One-year rule)に基づいておこなわれ、1年以内に現金化または費用化する資産かどうかを基準として判定します。

 

ですが、ゼネコンのように製造工程が1年を超となるケースでは、正常営業循環基準(Normal operating cycle rule)に従い、棚卸資産等が1年を超える場合であっても、流動資産と判断することが出来ます。

 

流動資産の部

・Current assets 流動資産

 

Current ratio 流動比率流動資産/流動負債)100~150%が望ましい

 
・現金及び現金同等物 Cash and cash equivalents

最も換金性の高いCash and cash equivalentsですが、Cashには手元現金のほかに、預金残高も含まれ、Cash equivalentsには、現金への換金性(Liquidity)が高く、満期が比較的近く、(通常3ヶ月以内)かつ金利変動のリスクがあまりない有価証券が含まれます。下記がその例となります。

 

米国財務省短期証券(アメリカ合衆国政府(米国財務省)が発行する米国財務省証券のうちで、償還期間が1年以内の短期国債のことをいいます。利払いがない代わりに額面をディスカウントしたプライスで発行される証券(割引債)で、償還時に額面で支払われます。)

 

Commercial paper/CP(企業が短期資金調達のために、公開市場にて割引形式で発行する無担保の手形です。無担保ですので、企業の信用力が反映されます。額面価格は1億円以上をバーとしており、有価証券ではなくいわゆる手形なので、社債が証券会社のみで扱われている一方で、CPは銀行等でも扱われる。社債に近いですが、社債の償還期間は1年以上なのに対して、コマーシャルペーパーは通常1年未満で30日以内での運用が多いです。また、金利は発行する企業の信用力で決まります。)

 

MMF/money market funds(MMFは外国債券に投資をする公社債投資信託のことを言います。銀行の外貨預金と性質を同じくして、外貨MMFは外貨ベースでの元本割れリスクを回避するために、安全性の高い短期債券を中心に運用されている商品となっています。)

 

・Short-term marketable securities 有価証券(償還日1年以内債権、売買目的有価証券等)

 

償還日が1年以内となっている債権や、売買目的の有価証券などのことを言います。企業分析の際はCash and cash equivalentsに加えて、short-term marketable securitiesまでを実質的なCashとして把握することも多いです。また、場合によっては余剰資金を長期債券で運用しているケースもあるので、その場合は投資有価証券(investment securities)の内、Cashと考えられるものの金額は把握しておいてもいいかもしれません。
また、短期有価証券は、short-term financial assetsとも呼ばれます。
 

・Account receivable 売掛金

 

売上を計上してから、実際に入金されるまでにはtiming differenceがあり、その間に使う勘定をaccount receivableといいます。自社の営業キャッシュフローや顧客の貸し倒れリスク(bad debt)を考えると、早く回収するに越したことはありません。

 

・Notes receivable 受取手形

 

商品やサービスを販売した後に、約束手形で支払いを受けた場合、Notes receivableを資産計上します。買い手は支払い期間を先延ばしできるアドバンテージを得ますが、売り手にとってはデメリットです。

手形の受け手は、入金日よりも前に、手形を銀行に譲渡して、手数料を支払うことで現金を受領出来ます。それを手形の割引(to discount a note receivable)といいます。

-Receivableを使った他の表現

Loans receivable 貸付金
Interest receivable 未収利息
Dividends receivable 未収配当

 

・Inventory 在庫

 

在庫は少ない方が、キャッシュフローの良化、在庫保有コスト(carrying cost)の圧縮、老朽化(obsolescence)の減少につながるからです。ただし、機会損失や原価低減を考えてのことであれば、キャッシュの潤沢さ次第では必ずしも悪いとは言えません。

 

・Raw material 原材料

 

Raw materialとは、製造するために仕入れた原料や材料のことを言います。

 

・Work-in-progress 仕掛品

 

製品として完成する前の段階で、在庫となっているもののことを言います。製造に時間がかかる製品が多い企業ではWIPは膨らんでいます。

 

・Partially finished products 半製品

 

仕掛品と同じく、製造の途中となっている在庫ですが、販売することが可能な場合には、半製品と区別されます。

 

・Manufactured products/Finished goods 製品

 

自社で製造品の、在庫認識されている部分が表れます。

 

・Merchandise 商品

 

他社から購入してきた商品在庫を表します。

 

・Supplies(on hand/expense) 貯蔵品 販売目的保有でないもの(文房具等)

 

貯蔵品も棚卸資産を構成するものの一つですが、販売目的で保有しているものではなく、文房具や見本品などを言います。

 

・Accrued revenue 未収入金(通常販売活動の売掛金以外、固定資産や有価証券の売却代金等)

 

Accrued revenueは、販売活動に関わる売掛金以外の取引からくるもので、固定資産や有価証券の売却代金の未入金等が挙げられます。

 

・Prepaid expense 前払費用


身近なものだと、家賃の前払いでしょうか。来月分を支払った際に、前払費用で資産計上し、翌月にPLの費用とします。

 

・Allowance for doubtful accounts 貸倒引当金

 

英語を直訳すると、“疑わしい顧客勘定であると認識すること”と訳すことが出来ます。貸し倒れる可能性の高い場合は、事前に費用認識しておきましょうという考えから行われる処理です。一定のルールに基づいて、貸し倒れ実績率を鑑みながら決定しますので、恣意的な計上はできません。

 

◆固定資産の部

 

続いて、固定資産の会計英語です。

 

・Fixed assets 固定資産

 

事業を運営するに当たり、1年を超えて使用する資産のことを言います。ですので、1年未満の短期間で使用されるモノは、「消耗品費」や「事務用品費」といった費用勘定で処理しますので、固定資産として貸借対照表(バランスシート/BS)には計上されません。固定資産は、有形固定資産(Tangible assets)、無形固定資産(Intangible assets)、投資その他資産(Investment and other assets)の3つに区分けされます。また、海外ではよく有形固定資産のみをさして、Fixed assetsという言葉を使用することもあるので、文脈をとらえながら理解する必要があります。

 

・Property, plant and equipment 有形固定資産

 

省略されてPP&E、またはPPEと表記されます。また、上記で少し触れたように、Tangible assetsや、Fixed assetsと表記されることもあります。PPEの数値は会社により表記の仕方も違うため、それが取得価額(Acquisition cost)なのか、もしくは減価償却(depreciation)が進んでいる簿価(Book value/Carrying amount)であるのかはしっかりと認識しなければなりません。また、有形固定資産回転率(tangible assets turnover rate)は売上高/有形固定資産で計られ、有形固定資産が効率的に収益に結びついているかをチェックできます。

 

・Buildings 建物

 

文字通り建物です。建物には“舗装道路や塀など”のいわゆる建物と言われたときにもつイメージだけでなく、それに付随するものも同時に計上されます。また、建物は減価償却の対象となり、耐用年数(Economic life)は設備等に比べて、長期で設定されます。

 

・Land 土地

 

土地(Land)には土地の取得価額だけでなく、手数料(Commissions)や登記料(Registration fees)、整地費用(Land grading fees)が含まれてきます。土地は時間の経過によって、価値が減少するものではないと考えられているため、減価償却は行いません。

 

・Machinery and equipment 機械

 

メーカーではモノづくりをするために、機械に多くの投資を行うので、取得価額(Acquisition cost)は大きくなる傾向にあります。また、機械の計上額には、輸送費(transportation cost)、取り付け費用(Implementation cost)、試験費(Experimental cost)など、全てを含めて計上します。

 

・Furniture and fixtures 工具、器具、備品

 

営業活動を行うために必要なモノのうち、使用年数が1年以上かつ取得価額が10万円以上のものに上記の勘定にて資産計上します。ですので、使用年数が1年未満、または取得価額が10万円未満のものは“消耗品費”として、費用計上となります。

 

・Construction in progress 建設仮勘定

 

有形固定資産の中でも、最後の方に表記される項目で、建設仮勘定は、「建設途中」であるということを示し、他の有形固定資産と性格を異にします。建設中の段階で有形固定資産に支払われた金額が、支出があるたびに建設仮勘定として計上されていきます。完成後は特定の資産に振り替えられていきます。

 

・Accumulated depreciation 減価償却累計額

 

有形固定資産の減価償却費には取得価額と減価償却累計額を表示する間接控除法と簿価のみを記載する直接控除法の2通りを選択できますが、一方で無形資産の償却(Amortization)に関しては、直接控除法しか選択できません。

 

・Lease equipment under capital lease リース資産

 

リースには2つのタイプがあり、借り手が実質的に資産を保有しているとみなされるファイナンスリース、またはキャピタルリースと、実質的に保有しているとはみなされないオペレイティングリースがあります。前者は、途中解約が出来ず、リース物件からの経済的利益やコストを借り手が全て負担する取引です。後者は資産計上されずに、リース料金を損益計算書(PL)に費用計上します。

 

・Intangible assets

 

無形資産には主にソフトウェア(Software)、のれん(Goodwill)、特許権(Patent rights)、著作権(copyrights)、商標権(trademark rights)、販売権(Sales rights)等が含まれます。

無形固定資産はIFRSや米国基準では、償却せずに減損テストのみ行いますが、日本基準においては、一定の基準で償却(Amortization)されます。また権利に関する資産計上は自社で開発してきたか、他社から取得したかによって計上金額に大きな違いがあります。一般的に、後者の方が貸借対照表(バランスシート/BS)への計上額は大きい傾向にあります。

 

・Investment securities 投資有価証券

 

長期保有予定の債権(Held-to-maturity securities)や株式(Available for sale securities)などが、含まれています。また、関連会社への投資(investments in affiliated companies)も含まれます。決算期ごとに株価は時価評価されて、簿価と時価の差額は純資産の中の一つの項目である、その他有価証券評価差額金(Net unrealized holding gains/losses on securities)にて、税効果を含めたうえで計上されます。

 

・Lease deposit 差入敷金

 

差入保証金とは債務者が債権者に対して一定の取引や賃貸借契約に付随する責務を担保するために差し入れる現金のことです。また、長期前払費用は貸借対照表において差入保証金と同じ区分です。差入保証金との違いは「返還されるか、されないか」です。差入保証金は原則全額返還ですが、契約によって返還されない部分がある場合もあります。

 

・Deferred tax assets 繰延税金資産

 

税務上の課税所得と会計上の税前利益は多くのケースで違いますが、適切な税金を会計上の損益計算書(PL)で払っているように見せるのが税効果会計となります。また、その際には繰延税金資産の回収可能性が、会社の財政状態や過去の課税所得等を考慮されます。状況次第では、評価性引当金が計上されます。

 

・Deferred assets 繰延資産

 

繰延資産とは数年間にわたって償却される費用のことで、費用ですが会計上は資産として計上できます。会社法上の繰延資産は、創立費、開業費、株式交付費、社債発行費、開発費がこれにあたり、均等償却か任意償却のいずれかを選択できます。税法上の繰延資産は、償却期間が決められており、その期間で均等償却する必要があります。


◆流動/固定負債の部

 

貸借対照表(バランスシート/BS)の右上の負債に関する会計英語です。

 

・Current liabilities 流動負債

 

一年以内に返済義務が発生するもののことをいいます。安全性の疑われる企業では流動比率当座比率に注意して、極端に低い場合は注意しましょう。

 

・Accounts payable 買掛金

 

営業活動に必要な原材料や商品を仕入れたのちに、まだその金額を支払っていない場合に当該勘定を用いります。

 

・Notes payable 支払手形

 

商品やサービスを購入した後に、すぐに現金ではなく手形を渡したケースで、当該勘定を使用します。

 

・Prepaid income 前受収益

 

サービスの提供前に入金があった場合に使用する勘定です。賃貸、リース、保険料等が挙げられます。

 

・Accrued expenses 未払費用

 

買掛金として計上される原材料や商品以外の購入に関わる未払い額です。契約で定期的な支払いがはっせいするものの未払いで、給与、家賃、保険、賃借料などが考えられます。


・Short-term Borrowings/Loans/Debt 短期有利子負債

 

銀行などの金融機関からの借入のことを言います。尚、1年以内に返済予定の長期有利子負債が含まれていることもあります。

 

・Fixed liabilities

 

固定負債とは1年以内に返済義務が訪れない負債のことを言います。

 

・Long-term debt 長期有利子負債

 

銀行などから借り入れてくるものに加えて、社債(Bonds)、リース債務(Lease obligations)などが組み入れられている場合があります。

 

・Corporate bonds 社債

 

社債とは、企業が必要資金を調達するために発行する債券です。借用金額と返済日、支払われる利息があらかじめ提示されています。企業は一般の投資家から資金調達ができることに加え、銀行借り入れより金利が低くなるケースもあります。

 

・Lease obligation リース債務

 

リース契約後、貸借対照表(バランスシート/BS)にリース資産及びリース負債が計上されます。その後、毎月リース料が支払われますが、リース料の中には支払利息も含まれています。そのため、リース負債も有利子負債の一部と考えられることが多いです。

 

・Allowance for retirement benefits for employees 退職給付引当金

 

企業が従業員に支払う、将来の企業年金や退職一時金を退職給付債務といい、一方外部に年金資産を積み立てているものを年金資産といいます。不足額がある場合は費用として引き当てる必要があり、これを退職給付引当金といいます。

 

・Deferred income tax liabilities 繰延税金資産

 

会計上と税法上の利益の一時的なズレを調整する税効果会計に伴い使用する科目です。

 

◆純資産の部

 

貸借対照表(バランスシート/BS)の右下を構成する純資産に関する会計英語です。

 

・Net assets 純資産

 

純資産とは、資産と負債の差額という概念です。純資産は、株主からの出資金とそれによるビジネスから得た利益のストックを表しており、「株主資本」「評価・換算差額等」「新株予約権」から構成されます。貸借対照表(バランスシート/BS)の右下に記載されます。

 

・Common stock 資本金

 

資本金とはその会社が事業を開始した時に出資を受けた金額のことです。日本の場合、株主からの出資額の半分は資本金に組み入れなければなりません。残りは資本金もしくは資本剰余金に組み入れることができます。また、一千万円を境に法人住民税の均等割税金が変わるので、その点にも注が必要です。

 

・Additional paid-in capital 資本剰余金

 

日本の場合、株主からの出資額の半分は資本金に組み入れなければならないので、残り半分内、資本金に組み入れられなかった部分のことを言います。

 

・Retained earnings 利益剰余金

 

企業が築いてきた利益の蓄積で、会社内部に留保されているものをいいます。株主資本の一部です。

 

・Treasury stock 自己株式

 

企業が自身で保有している、自社株式のことを言います。ROEROAやEPS(一株当たり利益)等の指標を改善し、浮動株数の減少によるM&Aの防衛などが期待されます。

 

・Accumulated other comprehensive income その他包括利益累計額

 

簡単に言うと、損益計算書(PL)上の計算以外で発生する損益です。過年度からの累計額が、貸借対照表(バランスシート/BS)上の純資産の部に計上されます。OCIには、Net unrealized holding gains or loss on securities(その他有価証券評価差額金)、Foreign currency translation adjustment(為替換算調整勘定)、Deferred gains or losses on hedges(繰延ヘッジ損益)等が含まれます。

 

・Non-controlling interest 非支配株主持分

 

非支配株主持分とは、従来の少数株主持分と言われていたのもで、子会社の資本のうち親会社の持分以外の部分のことをいいます。

 

最後に

 

今回は、貸借対照表(バランスシート/BS)に関する会計英語を、出来る限りわかりやすくまとめてみました。そもそも、貸借対照表(バランスシート/BS)の理解が難しい部分もあるので、日本語の解説も出来る限り詳しくしました。

ビジネスで、海外の人とやり取りをする際に、貸借対照表(バランスシート/BS)に関する会計英語を利用して頂き、円滑なコミュニケーションを取っていただけると非常に幸いです。

英語プレゼンテーションのおすすめ表現

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ビジネスマンにとってプレゼンテーション能力は必要不可欠なものであり、最近ではそのプレゼンテーションを英語で行わなければならないこともしばしばあると思います。

 

英語がペラペラなわけでもないのに、英語でプレゼンテーションなんてできるのだろうかという疑問もあると思いますが、日常会話や会議でのディスカッションに比べると、プレゼンテーションは型に沿って話すだけなので、準備をしっかりとしておけば、“英語でかなり流暢に話せるヤツ”だな“という印象を周りに与えることが出来るのです!

 

避けて通ることのできない“英語プレゼンテーション”を上手に執り行える方法、おすすめ表現を紹介していきます。英語プレゼンテーションにこなれた感じを与えることが出来るおすすめ表現も伝えたいと思います。


・イントロダクション - 導入パートのおすすめ表現

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イントロダクションの部分は、聴き手の注目を集めて、自分のプレゼンテーションを波に乗って進めるという狙いがあります。尚、イントロダクションパートでは、下記の点を骨子にスクリプトを組み立てることが出来ればいいと思います。

 

 

-簡単な挨拶と自己紹介

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Hello everyone. I’m John and director of finance department.
こんにちは。私はジョンといい、財務部門のディレクターとして働いています。

 

Thank you for taking your time out of your busy schedule. My name is John and I am responsible for marketing department.
忙しい中、時間を割いてくれてありがとう。私はマーケティング担当をしているジョンといいます。

 

-プレゼンテーションの概要や目的

 

In this presentation, I would like to talk to you about (Financial result for Q4 closing).
このプレゼンテーションでは、4Q決算の財務情報について話したいと思います。

 

I would like to focus on three topic. First,~. Second,~. Finally,~
3つのトピックに重点を置きたいと思います。はじめは、2つ目は、最後に

 

The purpose of my presentation today is (sharing product outline.)
このプレゼンテーションの目的は製品の概要をお伝えすることです。

 

-質問の受け方に関して

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If you have some questions, feel free to stop (interrupt) me.
もしも質問があれば、気兼ねなく止めて下さい。

 

We’ll have a Q&A session at the end of the presentation.
プレゼンテーションが終わってから、質疑応答時間を設けます。

 

・内容説明 – 説明パートのおすすめ表現

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これは日本語のプレゼンテーションでも意識されることですが、内容説明の重要なポイントは、とにかくシンプルに伝えることだと思います。そして、そこに情報を付加していくイメージです。

 

例えば、下記の文章は営業利益のダウンを英語で説明するケースです。

 

In terms of operating profit, we are about 200 million down vs previous year. As the OP variance is showing, we had a decrease of 100 million in sales volume. This due primarily to weak demand in Japan.

 

はじめに、営業利益が200million減少したという最も重要な点を述べます。その後、それは増減要因から販売量の減少が寄与しており、なおかつ、日本での需要減が強く関連しているといった手順です。

 

説明パートのおすすめ表現をマスターして、自らの英語プレゼンテーション方法を確立させてください。

 

- スライド毎の一言目・ページ移動の表現

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I’d like to start by looking at (new product outline).
まず、最初に新商品の概要について見てみたいと思います。

 

Let me start by sharing (our new strategy).
まず、我々の新しい戦略を共有することから始めさせてください。

 

Next, I’d like to elaborate on (acquiring brand-new customer).
次に、新規顧客の獲得に関して詳細に説明します。

 

Let’s move on to (IT strategy).
次に、IT戦略に関してお話します。

 

Let me go over some of the features of our new system. It has an automatic reporting function.
私たちの新システムの特徴を紹介しましょう。それは、自動で報告書を作る機能があります。

 

- 図やグラフを参照する表現

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This shows/indicates that ~
これは~を示します。

 

This chart/graph show/indicate ~
このチャート/グラフは~を示します。

 

Please take a look at pie chart.
円グラフを見て下さい。

 

It’s shown here in yellow.
それは黄色でここに示されています。

 

- 関連や要因を伝える表現

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This is relating/related to the strategy.
これはその戦略に関連している。

 

This is primarily associated with~
~と主に関連している

 

This has no connection/nothing to do with it.
これはその事象と何の関連もない。

 

This is contributing to the result.
これはその結果に貢献している。

 

The elaborating strategy is a key factor of success.
詳細な戦略が成功の主要因です。

 

This is due primarily to sales volume up.
これは主に販売量の増加に起因しています。

 

This particularly has to do with boosting high-valued product.
これは高付加価値商品を増やしていることに特に関連しています。

 

This is primarily driven by conversion cost improvement.
これは加工費の良化が主に影響しています。

 

The point is we don’t have access to it.
ポイントは私たちがそれにアクセスできないということです。


・終わりのおすすめ表現

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Thank you once again for taking your time to join this presentation.
このプレゼンテーションに参加頂き、今一度感謝申し上げます。

 

This is the end of our slide. Thank you for hearing.
これで我々の発表/説明は終わりです。ご清聴有難うございました。

 

If you have questions, please feel free to ask me.
質問ありましたら、遠慮なく聞いて下さい。

 

- 質問にすぐに回答できない場合は

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I’m sorry. I don’t have the answer, but I can get back to you after making it clear.
すみません。今は答えられませんが、答えが分かったら連絡します。


・まとめ

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いかがでしたでしょうか?
英語でプレゼンテーションをするときは、おすすめ表現をたくさん組み入れて、しっかりとした構成を作り込みましょう。そこで努力をすれば、今度はスクリプトを書かなくても、表現が自然に出てくると思います。

 

確かに、もっとも大事なことは簡潔に伝えたいことをしっかりと表現することなのですが、ビジネスの世界でもある程度印象論もあるため、“ちょっとこいつ英語出来るぞ”と思われるようなこなれた表現を使って評価が高まるのであれば、勉強しないのはとてももったいない!

 

少しでもみなさまの参考になれば、幸いです。自信をもってプレゼンに挑んで下さい!